かつて毛利氏が大きく勢力を広げた広島県。
その毛利氏の足跡を感じられるお城や村上水軍ゆかりのお城をはじめ、広島県には多くの名城があります。
本記事では、広島観光の際にはぜひ訪れたい名城を5つご紹介していきたいと思います。
広島城
まずは広島市の中心部にある広島城。
太田川の河口デルタ部分に城とその城下町が築かれた広島城は、毛利輝元が聚楽第から刺激を受けて築城したとされる近世城郭。
その際に「五箇」と呼ばれていた地名を「広島」に改めたと言われています。
実は輝元の祖父で中国地方の覇者として名を馳せた戦国武将・毛利元就もこのデルタ部分の干拓に着手しており、そのころから実践向きの山城である郡山城から利便性の良い海沿いに拠点を移していこうという構想があったのかもしれません。
関ヶ原の戦いで西軍の総大将を務めた輝元は敗軍の将となってしまい、周防・長門への転封を余儀なくされてしまいました。
その後は福島氏が入城し町割りや城郭を整備していきますが、その工事が幕府へ未届であったことを咎められて改易。
以降、明治維新まで浅野氏が治めました。
広島城の天守閣やいくつかの建物は近代に入っても残されますが、原子爆弾により全焼。
戦後に天守が復興され、内部は歴史資料館になりました。
現在、老朽化の影響で天守は閉館してしまっていますが、天守の外観、二ノ丸・南小天守・東小天守・石垣・裏御門の遺構、復元された表御門・平櫓・多聞櫓・太鼓櫓などは見ることができます。
被爆したクロガネモチ・マルバヤナギ・ユーカリの木、赤く変色しひび割れた中御門跡の石などからは、原子爆弾による被害が生々しく感じられます。
吉田郡山城
安芸高田市に位置する山城跡。
南北朝時代ごろからこのあたりの地頭頭として定着した毛利氏の居城として築かれ、毛利元就の時代には郡山全体に張り巡らされた巨大な防御要塞にまで拡大されます。
その規模は東西1.1キロメートル、南北0.9キロメートルにも及び、南の麓には内堀、城内には270余段もの平段、いざというときに守りを固めるのに使うことができる寺院なども建てられ、まさに鉄壁と言える防御を築いていました。
城下も道路が整備され、市や町なども形成されていたようです。
現在は山道に石垣跡や屋敷跡などが散見されるばかりですが、当時の城郭の構造を思わせるような場所や一族の墓所などもあります。
歴史や史跡に詳しい公式ガイドの案内を受けながら登ることができるガイドツアーもありますので、ぜひ活用して山城を隈なく探検してみてください。
三原城
毛利元就の三男・小早川隆景によって築かれたお城。
沼田川河口にあった大島と小島を繋いで築城したことから満潮時には海に浮かんでいるようにも見え、「浮城」とも呼ばれていたようです。
往時には東西900メートル、南北700メートルにもわたり、本丸、二之丸、三之丸と32の櫓、14の城門がある巨大城郭で、豊臣秀吉や徳川家康も訪れました。
現在は鉄道敷設のために天守台や船入櫓の一部しか残されていないものの、美しい扇の勾配を描く「アブリ積み」と呼ばれる工法の石垣が現存しているのは非常に珍しく、見ごたえがあります。
因島水軍城
尾道市因島にあるお城。
現在は「村上水軍」の名で広く知られている因島村上氏に関する遺品や武具、古文書などを展示している施設となっています。
南北朝時代から戦国時代にかけて活躍した「村上海賊」は、因島を拠点に瀬戸内海の制海権を握っていた集団。
その影響力は非常に大きく、木津川口の戦いでは当時勢いに乗っていた織田軍の水軍を撃破しています。
二ノ丸には武者人形で軍議の様子が再現されているほか、貸し出しも行っています。
興味のある方はぜひ緊張感のある場所で会議を行ってみてください。
福山城
さいごは、新幹線のホームから見えることで知られる福山城。
初代福山藩主・水野氏によって築城され、水野氏がお家断絶の危機に瀕して能登へ転封されたあとは松平氏や阿部氏が城主を務めました。
水野氏は入封時10万石の大名であったにもかかわらず、福山城は非常に規模が大きく、伏見櫓と筋鉄御門は江戸幕府2代将軍・徳川秀忠から拝領したもの。
どちらも国の重要文化財にされており、特に「松ノ丸ノ東やく(ら)」のある伏見櫓は京都の伏見城から移されたものであるとされています。
天守などの建物は戦災で焼失し、現在のものは歴史博物館を兼ねた復元天守です。
2022年8月にリニューアルオープンし、一番槍レース体験や火縄銃体験などの体験型コンテンツや最新のデジタル技術を駆使した映像展示などを通して、楽しく福山城や福山藩の歴史を学ぶことができる施設になっています。
館内の映像には著名な落語家や声優などが起用されており、世代を問わずに楽しめるエンターテイメント性の高い観光スポットです。
まとめ
広島観光の際に訪れたい名城を5つご紹介しました。
どのお城にもそれぞれ魅力がありますので、ぜひ足を運んでみてください。