無断駐車や管理に割く人員コストなど、ホテル・旅館の駐車場運営はさまざまな問題を抱えています。
無料で開放してしまうと、無断駐車が横行して宿泊客が駐車できない、といったトラブルもしばしば。
収益化を図りたいが、顧客満足度も落としたくないと悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ホテル・旅館の駐車場運営について、無料・有料のどちらが正解か、双方のメリット・デメリットを比較しながら解説していきたいと思います。
ホテル・旅館における駐車場問題
まずは、ホテル・旅館が抱える駐車場運営における問題について整理していきたいと思います。
土地コストと収益
駐車場のスペースには、もちろん土地コストがかかってきます。
広い面積を有する駐車場をどう有効に収益に繋げるのかはホテル・旅館の駐車場運営における大きな課題です。
需要と供給のミスマッチ
ホテル・旅館の駐車場は、宿泊客が少ない平日は駐車台数も少なく収益があまり得られない一方で、週末や連休時・夏休みシーズンなどには満車になってしまったり、クレームが発生したりしてしまいます。
収益の最大化が難しく、固定料金の場合は最適化が難しい部分があります。
オーバーブッキング
ホテル・旅館の駐車場におけるクレームで最も多いのがオーバーブッキングによるトラブル。
宿泊人数と駐車台数が一致せず、駐車場が飽和状態になってしまうのです。
予約していないのに先に駐車してしまったり、宿泊予約をしたのに停められなくなってしまったりすることも。
宿泊客からのクレーム対応だけでなく、近隣駐車場へ誘導するなどの対応やそれにかかるコスト、口コミでの低評価なども発生してしまいます。
無断利用・外部利用
開放型の無料駐車場の場合は、宿泊客以外の無断利用・外部利用のトラブルも深刻。
ホテル近隣の施設を利用する観光客や、道に迷うなどしてとりあえず駐車してしまう観光客が後を絶たず、特にイベントシーズンはこういったトラブルが発生しやすい傾向にあります。
宿泊者が駐車できず、監視・誘導などの対策を取ればその分コストも増えてしまいます。
人員コスト
ホテル・旅館における駐車場では、その管理に割く人員コストやフロント業務の増加も大きな課題です。
空きの確認、精算処理や割引処理、クレームなど、内容は多岐にわたります。
顧客満足度と口コミ効果
駐車場でトラブルが起こってしまった場合、駐車料金が高かった場合、駐車場から建物が遠かった場合など、顧客満足度や口コミでの評価に直結してしまうことも少なくありません。
駐車場の使い勝手は、宿泊体験全体の印象を左右する見落とせないポイントと言えるでしょう。
無料駐車場のメリット・デメリット
集客力が上がる
宿泊客からすれば駐車場は有料よりも無料の方がお得に感じるので、集客力が上がります。
顧客満足度向上に繋がる
無料駐車場は宿泊客にとって非常に好印象。
顧客満足度向上・口コミでの評価アップに繋がります。
フロント業務の単純化
開放型の無料駐車場の場合、フロント業務や人員コストの削減が期待できます。
土地コストを回収できない
無料駐車場の最大のデメリットが、土地コストを回収できないこと。
収益に繋がるものがあるのに、それを手放してしまうことになります。
無断利用・外部利用のリスク
先ほども述べましたが、開放型の無料駐車場の場合は、無断利用や外部利用のトラブルが起きやすい傾向にあります。
有料駐車場のメリット・デメリット
収入源になる
土地コストをすべて回収できるかは価格設定や利用状況によりますが、無料で開放する場合よりは確実に収益に繋がります。
無断利用・外部利用の抑制
駐車料金を導入することで、無断利用・外部利用の抑制を図ることができます。
管理業務の煩雑化
駐車料金を導入することで、フロント業務や管理業務が煩雑化してしまいます。
顧客離れのリスク
有料駐車場の場合は、無料駐車場に比べて顧客満足度が低下し、口コミで低評価になる恐れも。
顧客離れを招いてしまうリスクがあります。
価格の最適化
有料駐車場の場合、最も経営者を悩ませるのが価格設定です。
周囲のホテル・旅館やコインパーキングとの価格競争に加え、高すぎると顧客満足度が低下して利用者減少に繋がり、安すぎると土地コストを回収できないというジレンマ。
一概に答えを出すことが難しい問題です。
具体的な対策は?
宿泊者割引
最も一般的なのが宿泊者割引の導入。
一般向けにも開放して収益化を図りつつ、料金設定による顧客満足度の低下を防ぐ対策です。
イベント開催時・連休時の料金引き上げ
近隣でイベントが開催される時や連休時などの需要が増大するシーズンに価格を引き上げるという対策です。
外部委託(アウトソーシング)の検討
駐車場管理や料金管理などを外部委託するのもひとつの手です。
特に料金管理の委託は、データ分析に基づく利益最大化の大幅な改善が期待できます。
まとめ
ホテル・旅館の駐車場運営について、無料・有料双方のメリット・デメリットについて解説しました。
ホテル・旅館が抱える駐車場問題は複雑で、立地や規模によっても正解が変わってきます。
駐車場に限らず、客室の料金・稼働をどう設計するかは施設全体の収益を大きく左右します。
客室のレベニューマネジメント(売上・稼働・ADR/RevPARの可視化と価格設計)でお悩みなら、Yado Viewがお手伝いします。
