日本最古の厄除け神事とされている「青山祭壇の儀」が行われることで知られている兵庫県丹波市の柏原(かいばら)八幡宮。
地元では「丹波柏原の厄神さん」の愛称で親しまれています。
また、柏原八幡宮の周辺は織田信長の子孫ゆかりの場所としても知られており、観光や散策も楽しめるエリアです。
本記事では、柏原八幡宮の歴史や見どころ、周辺観光スポットなどについてご紹介していきたいと思います。
柏原八幡宮の歴史
まずは柏原八幡宮の歴史について軽く触れておきたいと思います。
柏原八幡宮のはじまりは舒明天皇の時代。
入船山にスサノオノミコトをお祀りしたとされています。
それから400年ほど後の後一条天皇の時代に周辺の3箇所から霊泉が湧出すると、国家鎮護のため京都の石清水八幡宮から御分霊を勧進して、丹波国「柏原別宮」としたタイミングを創建としています。
日本最古の厄除け神事「青山祭壇の儀」
ここで、柏原八幡宮で行われる「青山祭壇の儀」と呼ばれる厄除け神事について見ていきたいと思います。
「青山祭壇の儀」は創建当初から1000年以上続く行事で、日本最古の厄除け神事であると言われています。
毎年2月17日の深夜から18日の未明にかけて執り行われ、榊の木を椎の木の枝で囲って大きな山(青山)に見立てた神籬(ひもろぎ)に厄神を迎え入れる行事。
さまざまな厄災をもたらす厄神をおもてなしし、災いが起こらないようにと祈念して返すことで、災いから逃れ、福を招くことができるとされています。
お祭りの前後は露店なども並び、地元の方だけでなく多くの観光客も訪れて毎年大いににぎわうそうです。
柏原八幡宮の見どころ
では、柏原八幡宮の見どころについてご紹介していきたいと思います。
本殿
南北朝の争乱や明智光秀による丹波攻略など度々戦火により焼失してしまっていた社殿。
現在の社殿は豊臣秀吉が堀尾吉晴に命じて造営したもので、国の重要文化財に指定されています。
三間社流造の本殿と入母屋造が合わさった複合社殿になっており、権現造りの先駆けとなった建物とされているそうです。
三重塔
本殿の裏手にある三重塔。
神仏習合の時代の名残を示す貴重な建築物で、塔が現存する神社は全国に18しかないのだそう。
創建は15世紀ですが、現在の塔は江戸時代後期に再建されたものです。
釣鐘
こちらも神仏習合の時代を思わせるもので、現在は厄除開運難逃れの鐘として親しまれています。
豊臣秀吉が大砲を鋳造するためにここら一帯の鐘を集めた際に特に優れたものを柏原八幡宮へ寄進したと伝わっており、銅鐘には康応元年(1389年)と天文12年(1542年)の2つの年号が刻まれています。
厄除け神社
柏原八幡宮の摂社のひとつで、「青山祭壇の儀」が行われる場所でもあります。
令和4年に改修がなされたばかりで、社殿の装飾の色彩も鮮やかです。
五社稲荷神社
こちらも摂社のひとつで、柏原八幡宮創建の際に京都の伏見稲荷神社から御分霊を勧進したと伝わるお社。
現在の社殿は柏原藩3代藩主・織田信旧によって寄進されたものです。
周辺観光スポット
さいごに、柏原八幡宮周辺の観光スポットについて見ていきたいと思います。
柏原藩陣屋跡
柏原藩は2万石というやや小規模な藩ですが、織田信長の弟・信包が治めていたことで知られる場所。
信包の家系が3代で途絶えてしまってからは、信長の次男・信雄の血を引く信林が大和宇陀郡松山から転封され、以後明治維新までその一族が治めました。
この陣屋は城を持たない織田氏が柏原藩を治める拠点としていた場所で、明治維新後は小学校としても利用されていたそうです。
柏原歴史民俗資料館・田ステ女記念館
柏原藩主・織田氏やまちの歴史に関連する歴史資料を収蔵・展示している施設。
併設されている田ステ女記念館では地元出身の俳人・田ステ女に関する資料の展示が行われています。
織田家廟所
織田氏の菩提寺であった徳源寺があった場所に隣接する一族の墓所。
織田信長の子孫にあたる歴代藩主とその一族が祀られています。
太鼓櫓
江戸時代に建てられたとされる3階建ての太鼓櫓。
最上階にある「つつじ太鼓」と呼ばれる大太鼓で、時や非常事態、登城、藩主の帰藩などを知らせていました。
中へ入ることはできませんが、当時を思わせるレトロな佇まいが印象的です。
たんば黎明館
明治時代初期に高等小学校として設立された建物。
同じ時期に建てられた学校のなかでも特に優れたものであるらしく、「明治時代初期の教育施設として日本でも五指に数えられる建物」とする専門家もいるようです。
現在はレストランやライブラリーカフェとして活用されています。
まとめ
柏原八幡宮の歴史や見どころ、周辺観光スポットなどについてご紹介しました。
日本最古の厄除け神事である「青山祭壇の儀」が行われる柏原八幡宮。
お祭りの期間は古来より続く厄除け神事にあやかろうと全国から参拝客が訪れます。
周辺には織田信長の子孫ゆかりの場所も点在していますので、ぜひあわせて訪れてみてください。