悲恋物語で有名な洛西の名所!祇王寺の歴史・見どころ

悲恋物語で有名な洛西の名所 祇王寺の歴史・見どころ

苔庭が美しく、桜や紅葉の名所として知られる祇王寺。
洛西エリアに位置する人気の観光スポットで、「平家物語」にも登場する歴史あるお寺です。

名所として知られていますが、京都市内と比較すると混雑を避けながら参拝できるのも魅力的。
四季折々に移りゆく自然と趣のある草庵に取り付けられた「吉野窓」が見どころです。

本記事では、祇王寺の歴史や見どころについてご紹介していきたいと思います。

祇王寺のはじまりと往生院

祇王寺の前身は、「往生院」という浄土宗のお寺です。
法然の弟子・良鎮が創建したと伝えられており、現在の祇王寺はその旧跡に当たります。

その往生院の境内にある尼寺へと入ったのが祇王でした。

平家物語の白拍子・祇王の物語

「平家物語」に登場する祇王は、白拍子(しらびょうし)として平清盛に出会います。

白拍子とは男装して舞を披露する女性のこと。
「平家物語」の時代には遊女としての側面が強く、祇王は時の権力者であった清盛の寵愛を受けます。

しかし、人の想いは移ろいやすいもの。
清盛はやがて祇王への関心を失い、若い白拍子・仏御前を寵愛するようになります。

都を追われた祇王は失意のうちに出家。
妹の祇女や母の刀自(とじ)とともに往生院の尼寺へ入ります。

念仏を唱えて静かに過ごしていた3人でしたが、やがて件の仏御前も尼寺へやってきます。
自分を取り立ててくれた祇王を貶めたかたちになってしまった仏御前もまた、自分もまた同じ道をたどるだろうと世の無常を儚く思い、浮世に別れを告げる決意をしたのです。

祇王、祇女、刀自、そして仏御前の4人は念仏を唱えるなどして尼寺で穏やかな余生を過ごしたそうです。

平家の栄枯盛衰を描いた「平家物語」には軍記物語のイメージが強いかもしれませんが、祇王の物語に代表されるような女性たちの悲劇も多く描かれています。
権力にも人の一生にも浮き沈みがあり、諸行無常の儚いものであると思い知らされる文学作品です。

明治時代以降の祇王寺

かつては山全体に広大な敷地を持っていた往生院ですが、中世ごろから徐々に衰退し、荒廃していきます。
明治時代に入るとさらに荒廃が進み、やがて廃寺になってしまいました。

残された平清盛や祇王たちのお墓、木像などは大覚寺で保管されることとなりますが、これを気の毒に思った当時の大覚寺門跡・楠玉諦師は往生院の再建を計画。
元京都府知事の北垣国道から別荘の茶室の寄進を受け、大覚寺の管轄で古典古寺の旧跡として復興を遂げました。

この際往生院は尼寺に規模を縮小し、この地にゆかりのある祇王から名前を取って「祇王寺」としました。

祇王寺の見どころ

ではさいごに、祇王寺の見どころについてご紹介していきたいと思います。

吉野窓

祇王寺のシンボルともいえる吉野窓。
草庵の控えの間にある大きな丸窓で、窓の外に広がる境内の色彩を映し出し、光の差し込み方によって色とりどりに変化することから、「虹の窓」とも呼ばれているそうです。

仏間

茅葺屋根が印象的なひっそりとした佇まいの草庵。
仏間には御本尊の本尊大日如来と、平清盛、祇王、祇女、母刀自、仏御前の5人の木像が安置されており、祇王寺に伝わる悲恋物語を想起させます。

特に祇王、祇女の木像は鎌倉時代末期に制作されたもので、瞳に水晶玉がはめ込まれているそうです。

苔庭

祇王寺のもうひとつの代名詞が苔。
境内にはさまざまな種類の苔が生息しており、そのなかでも代表的な門の葉「苔棚」に紹介されています。

特に美しく整えられた苔庭は見どころ。
山の草木の賑わいや四季折々の花々が苔と調和したここでしか見られない景観を楽しむことができます。

歌碑

「平家物語」にも記述がある、「萌え出づるも 枯るるも同じ 野辺の草 いづれか秋に あはではつべき」という歌が刻まれた歌碑。
祇王が平清盛の元を去っていく際、襖にこの歌を書き付けたと言われており、ふたりの悲恋物語のクライマックスとして広く知られています。

宝篋印塔・五輪塔

鎌倉時代に制作された、祇王、祇女、刀自たちのお墓であるとされている宝篋印塔。
宝篋印塔の右手にあるのが平清盛の供養塔です。
苔むした境内の隅にひっそりと佇んでいます。

ギャラリー祇王寺

芸術家や作家、職人、美大芸大生の発表の場として提供されているギャラリー。
その手前には新しく桜の木が植えられ、初々しく若々しい雰囲気を添えています。

まとめ

祇王寺の歴史や見どころについてご紹介しました。

「平家物語」に描かれた白拍子・祇王と平清盛の悲恋物語の舞台として知られる祇王寺。
苔庭の美しい景観や参道から見える青々とした竹林など、散策を楽しめる場所としても人気です。

草庵にある「吉野窓」は、季節によって、また時間帯によってさまざまな表情を見せてくれます。
四季折々にまた違った魅力があり、何度でも足を運びたくなるお寺です。

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