多くの方が絵本などで一度は触れたことがあるであろう「因幡の白うさぎ」の神話。
そこに登場する白うさぎをお祀りしているのが、鳥取県にある白兎神社です。
神話にちなんで皮膚病や火傷にご利益があるとされているほか、縁結びの神様としても有名。
白兎が大国主命と八上比売の御縁を結んだことから、ラブストーリー発祥の地とも言われているのだとか。
本記事では、白兎神社の歴史や見どころについてご紹介していきたいと思います。
白兎神社の歴史
白兎神社の創建について詳しい記述は残っていませんが、「古事記」や「日本書紀」に記載があることから、とても長い歴史を持つ神社であることがうかがえます。
鰐をだまして島へ渡ろうとした白うさぎが毛をはぎ取られてしまい、かわいそうに思った大国主命が手を差し伸べるというストーリーが一般に広く知られていますが、その際にうさぎが「八上比売は、きっと優しい大穴牟遅神(大国主命)の妻になりたいと言われる」と予言したことも有名。
大国主命と八上比売を白うさぎが取り持ったことから、白兎神社は縁結びにもご利益があると言われています。
秀吉による鳥取城攻めの際に焼失してしまいますが、江戸時代に再興され、現在の社殿は明治時代に建てられました。
白兎神社の見どころ
では、白兎神社の見どころについてご紹介していきたいと思います。
社殿
白うさぎの神話にちなんで皮膚病や火傷などにご利益があるとされている白兎神社。
境内にある鳥居やうさぎの石像に乗せると願いが叶うと言われている5つの石が入った「結び石」や、白うさぎの形をしたかわいらしいおみくじやお守りも人気です。
大国主命と八上比売の御縁を白うさぎが結んだことから、縁結びにもご利益があると言われています。
不増不減池(御身洗池)
社殿の前の鬱蒼とした木々に囲まれた、周囲100メートルほどの池。
古くは内海より内海中村まで一面湖水となっていて、その流出口に当たるこの場所は「水門」と呼ばれていました。
神話では白兎が傷口を洗っていた池として登場していますが、現在は池を干拓して田んぼにしたためこの池だけが残されています。
日照りが続いても大雨が降っても水位が増減しないことから「不増不減池」という名が付いたそうです。
樹叢
国の天然記念物に指定されている白兎神社の樹叢。
参道の西側に位置し、海風や飛砂の影響を受けながら独自の植生を発展させていった森です。
奥星・三ツ星の古墳
神社の奥にある古墳。
「その天上に三ツの巨星現れ、この星は、内海の村中より望見することを得れども、他所にては消失して見られない」という口伝が里の人々のあいだで語り継がれてきました。
神話に登場する白兎の一族の墳墓なのではないかという説や、白兎神社創建の地なのではないかという説があるそうです。
周辺観光スポット
さいごに、白兎神社に関連した周辺観光スポットについてご紹介していきたいと思います。
白兎海岸
まずは神社の北側に150メートルにわたって広がる白兎海岸。
西端に突き出る「気多之前」という岬は、神話の中で白兎が上陸した場所です。
白兎神と和邇族との古戦場ともされており、唱歌「大黒さま」を作曲した田村虎蔵氏の石碑があることで知られています。
日の出や夕日が美しいスポットで、夏には多くの海水浴客でにぎわいます。
淤岐ノ島
先ほどご紹介した「気多之前」から北へ150メートルほど沖合に行った場所にある小さな島。
神話で白兎が流れ着いた島であるとされており、江戸時代には鳥取藩主の遊覧所であったとも言われています。
ワニの背中にも例えられる岬と島を結ぶ岩礁、沖に広がる千畳敷、島の岩肌、頂上の緑など、見る角度によっても異なる美しい眺望が魅力的。
島蔭は漁師の唯一の避難所となっていたことから「神の下」とも呼ばれていたそうです。
川下神社
「気多之前」の神ヶ岩に鎮座する、婦人病の神様。
秀吉による鳥取攻めの際に白兎神社とともに焼失しましたが、18世紀半ばに再興。
大正時代に白兎神社に合祀されました。
現在も8月に祭祀が行われており、開場に神燈を流すにぎやかなお祭りとなっています。
高尾山(本陣山)
神社の西側に位置する山。
神話で白兎がケガをして伏せっていた場所であり、秀吉がここに本陣を敷いて大崎城攻めを行ったことから本陣山とも呼ばれています。
中腹にある「杖突坂」は「恋坂」、その上り口は「恋島」とそれぞれ呼ばれており、大国主命がこの地で八上比売のことを想ったことから名づけられたのだそう。
縁結びスポットとして知られる白兎神社の参拝にはぜひ立ち寄りたいスポットですね。
身干山
神社の西側に位置する砂丘。
神話で白兎がガマの花を敷き、その身を干した場所であるとされています。
道の駅 神話の里白うさぎ
白兎海岸と白兎神社のちょうど間あたりに位置する道の駅。
地元の特産品や地酒などを取り扱っており、ドライブや散策の休憩所としても非常に便利です。
2階部分はレストランになっていて、日本海を一望しながら新鮮な海の幸を堪能できます。
まとめ
白兎神社の歴史や見どころについてご紹介しました。
絵本の題材などにもよく取り上げられる「因幡の白うさぎ」の神話にゆかりの深い白兎神社。
神話に描かれた大国主命と八上比売のラブストーリーの舞台であることから、恋人の聖地にも認定されています。
おみくじやお守りにもうさぎのモチーフが用いられており、若い世代にも大人気。
近くには神話に関連するスポットが点在し、周辺の散策も楽しめます。
美しい海と神話の神秘に触れることができる鳥取県屈指のパワースポットです。