平安時代の雅な雰囲気が感じられる―大覚寺の歴史・見どころ

平安時代の雅な雰囲気が感じられる 大覚寺の歴史・見どころ

嵯峨天皇の離宮をお寺へと改めたものである大覚寺。
修学旅行などで訪れたことがあるという方も多いかと思いますが、具体的にどういうお寺なのかあまりご存知ない方も多いのではないでしょうか。

王朝の雰囲気が色濃く残る境内を堪能しませんか。

本記事では、大覚寺の歴史や見どころについてご紹介していきたいと思います。

大覚寺の歴史

まずは大覚寺の歴史について見ていきたいと思います。

大覚寺の前身は、弘仁格式を整えたことで知られる嵯峨天皇が離宮として造営した嵯峨院。
弘法大師に深く帰依した嵯峨天皇は真言宗の開宗に手を貸し、自身も般若心経を浄書しています。

その長女の正子内親王が恒寂入道親王を開山とし、離宮嵯峨院をお寺に改めたのが大覚寺のはじまりです。

それ以降も多くの皇族が大覚寺の門跡となるなか、14世紀ごろ、南北朝時代になると亀山天皇と後宇多天皇の皇統が対立。
後宇多天皇が出家して大覚寺の門跡を継いでいたことから後宇多天皇側の朝廷、つまり南朝を「大覚寺派」と呼ぶようになります。

大覚寺で講和が行われるも、後亀山天皇の出奔を機に南朝再興の運動にも大きくかかわることとなり、次第に戦火に巻き込まれていきます。

応仁の乱により建物のほとんどを焼失してしまった大覚寺の再興が始まったのは16世紀末期のこと。
17世紀半ばには、ほとんどお寺としての体裁が整えられました。

また「いけばな嵯峨御流」の家元としても知られている大覚寺。
嵯峨天皇は「後世、花を賞づるもの、宜しく之をもって範とすべし」と言って大沢池の菊ヶ島に咲いていた野菊を手折って器に生けたのが始まりなのだそう。

嵯峨天皇の離宮として建てられ、多くの皇族にゆかりのある大覚寺。
度重なる戦乱を潜り抜けたのちに再興を果たし、「華と心経の寺」と呼ばれる人気の観光スポットとなっています。

大覚寺の見どころ

大沢池

大覚寺のシンボルともいえる大沢池(おおさわのいけ)。
大覚寺の東側に位置する日本最古の人口林泉で、嵯峨天皇が中国の洞庭湖をモデルに造園させたと伝わります。
庭湖とも呼ばれており、四季の移ろいを感じられる美しい庭園です。

宸殿

2代将軍・徳川秀忠の娘である東福門院和子の入内に際して後水尾天皇が下賜した女御御殿。
伝統的な寝殿造りで、細部にまで精緻な装飾が施されています。

襖絵は狩野派の手によるものです。

宸殿と心経前殿を結ぶ「村雨の廊下」にも注目。
刀や槍などを振り回すことができないよう天井は低く設計されており、鴬張りの床が敷かれています。

心経前殿(御影堂)

大正天皇即位の際につくられた饗宴殿を下賜され、境内に移築された心経前殿。
嵯峨天皇、弘法大師(秘鍵大師)、後宇多法皇、恒寂入道親王など、大覚寺にゆかりのある皇族や貴人をお祀りしていることから、「御影堂」とも呼ばれています。

勅封心経殿

大正時代に法隆寺の夢殿をモデルに再建された心経殿。
嵯峨天皇、後光厳天皇、後花園天皇、後奈良天皇、正親町天皇、光格天皇などの宸翰勅封般若心経と薬師如来がお祀りされています。

正寝殿

南北朝の争乱の際、講和会議が開かれたことでも知られる場所。
東列に「剣璽の間」、「御冠の間」、「紅葉の間」、「竹の間」、中央列に「雪の間」、「鷹の間」、西列に「山水の間」、「聖人の間」、そして南と東に狭屋の間が配置された、計12の部屋で構成されている書院造の建物です。

かつて後宇多法皇が院政を行ったとされている上段の間は「御冠の間」とも呼ばれています。

勅使門

心経前殿(御影堂)の南側正面にある勅使門。
現在のものは江戸時代末期のもので、その名の通り勅使が来る際や行幸などの特別な時に開かれる門です。

幕末の混迷期、天台宗の徳川家菩提寺の住職を兼任するように命じられた門主・慈性が勅使門から寺を出、名残惜しく何度も振り返ったことから「おなごりの門」と呼ばれています。

本堂(五大堂)

不動明王を中心とする五大明王をお祀りする本堂。
現在の本堂は江戸時代中期に建てられたもので、五大堂とも呼ばれています。

大沢池の畔に位置しており、東側の濡れ縁からの眺望は必見です。

明智門

明智光秀の居城・亀山城の門を移築したものであるとされている明智門。
門をくぐると、こちらも亀山城から移築したとされている「明智陣屋」があります。

まとめ

大覚寺の歴史や見どころについてご紹介しました。

京都の定番観光スポットのひとつである大覚寺。
王朝風の美しい建物や庭園が広がっており、広々とした境内は散策するだけでも平安の雅な雰囲気を楽しむことができます。

名勝・大沢池をはじめ修学旅行などで一度訪れたことがある方も多いかもしれませんが、嵯峨天皇をはじめ大覚寺に関わった人々の歴史を知るとまた違った見方で散策を楽しめます。

ぜひ四季の移ろいが美しく歴史ロマンが詰まった大覚寺へ足を運んでみてください。

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