雲海が美しい天空の城!越前大野城の歴史と見どころ

雲海が美しい天空の城 越前大野城の歴史と見どころ

福井県大野市にある越前大野城。
四方を山々に囲まれた大野盆地に築かれた越前大野城は「天空の城」とも呼ばれており、気候等の条件が揃えば雲海の中にお城が浮かび上がるような幻想的な景色を見ることができます。

本記事では、越前大野城の歴史や見どころ、周辺観光スポットなどについてご紹介していきたいと思います。

越前大野城の歴史

まずは、越前大野城の歴史について見ていきたいと思います。

越前大野城は、織田信長の家臣であった金森長近が4年の歳月をかけて築いたお城。
築城時期は信長の居城であった滋賀県の安土城と同じくらいの時代で、石垣は自然石をそのまま積み上げる「野面積み」と呼ばれる方法で積まれています。

金森長近のあと、城主は青木一矩(かずのり)や織田秀雄(ひでかつ)を経て、江戸時代に入ると結城秀康の家臣・土屋正明、息子の松平直政、直政の転封より後は土井氏が代々治め、明治時代に入ると商人に払い下げられました。

越前大野城の天守は戦後に復元されたもの。
内部は資料館になっており、歴代城主の遺品が展示されています。

雲海はいつ見られる?

越前大野城の雲海は必ず見られるものではありません。

季節や気候などの条件が揃って初めて見られるもので、稀有な現象なのですが、せっかく訪れるならば雲海を見てみたいものです。
そこで、ここでは雲海が出現しやすい条件について見ていきたいと思います。

まず、雲海が出現する可能性が高いのは、10月から4月の明け方から朝9時ごろにかけて。
特に11月は最も雲海が出現する確率が高いと言われています。

前日に雨が降った日など湿度の高い日はより出現確率が高く、朝晩の寒暖差が大きいこと、風が弱いことなどが条件に入ってきます。
また、雲海は自然現象であるため、これらの条件を満たしていても出現するとは限りません。

越前大野城は雲海以外にも美しい亀山の自然が広がる絶景スポットなので、ぜひ景色を楽しみながら登城にチャレンジしてください。

亀山公園をハイキング!

越前大野城がある亀山公園には、南登り口、二ノ丸、北登り口、西登り口の4つの登り口から登城できるようになっています。

天守がある頂上までは、どの登り口からも20分ほどかかります。
どのルートもそれなりに傾斜を登っていくため、スニーカーなどの歩きやすい靴で登城するのがおすすめ。

頂上は非常に見晴らしが良く、白山連峰や小京都とも呼ばれた大野のまち並みが広がっています。

周辺観光スポット

さいごに、越前大野城の周辺観光スポットについてご紹介していきたいと思います。

朝倉義景の墓

織田信長と激しく争った戦国武将・朝倉義景(よしかげ)。
越前大野城まで落ち延びて一族で城主の景鏡(かげあきら)を頼りますが裏切られ、この地で自害して果てました。
同じ敷地内には家臣や家族の墓も残されています。

大野市歴史博物館

大野市の郷土史を中心に、歴史資料を収蔵・展示している施設。
縄文時代から近代まで幅広い時代の資料が展示されていますが、特に土井氏の七代藩主・利忠よりも後の時代の資料が充実しています。

大野市民俗資料館

明治時代に「大野治安裁判所」として建てられた建物。
明治時代中期の地方裁判所の姿を今に伝える貴重な建築物で、現在は民俗資料館として活用されています。

旧内山家

大野藩の家老を務めたうち居山氏の屋敷跡。
特に内山七郎右衛門良休はその商才で藩営の商店「大野屋」を全国展開して最高を治めたことで有名な人物です。

旧田村家

先ほどご紹介した内山氏と同じく、大野藩の家老を務めた田村氏の屋敷跡。
19世紀の火災の際に農村部から移築されてきたもので、貴重な現存する武家屋敷のひとつです。

庭園の東側には、外敵の侵入を阻止するための外堀に沿って築いた土塁の跡と伝わるものが残されています。

寺町

金森氏が城下町の町割りを行った際、まちの東端にお寺を集めて作ったエリア。
さまざまな宗派のお寺が今も残っており、当時の城下町の雰囲気を残す歴史的なまち並みが広がっています。

亥山(居山)城址

日岡神社の境内にある、南北朝時代の城跡。
金森氏が越前大野城を築く前からある古いお城で、応仁の乱の原因となった斯波氏の後継者争いにも深い関係のある場所です。
土橋城址と呼ばれることもあります。

まとめ

越前大野城の歴史や見どころ、周辺観光スポットなどについてご紹介しました。

条件が揃えば美しい雲海が見られることから、「天空の城」と呼ばれることもある越前大野城。
雲海だけでなく、四季折々に移り行く亀山の景色や、頂上から見下ろす大野市のまち並みも魅力的。
もちろん石垣や城郭構造など、お城としての魅力も満載です。

JR大野駅から登り口まで徒歩20分ほど、登り口から頂上までの道のりのなかにはそれなりに険しいルートもありますが、ぜひチャレンジしてみてください。

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