かつて宿場町として栄えた中山道の要所であった木曽。
当時の建物や道が残っている場所が多く、まるでタイムスリップしたかのような気分を味わうことができます。
また、木曽は豊かな山の自然にも恵まれた場所。
自然が生み出す絶景が広がり、行楽にも持ってこいです。
本記事では、木曽の定番観光スポットについて解説していきたいと思います。
街道の宿場町として栄えた木曽路
木曽路は古代から続く街道である中山道の要所です。
室町時代にはすでにいくつかの宿駅が出現し、集落を形成していました。
江戸時代に入ると中山道は幕府によって江戸と京を結ぶ内陸側の主要街道として整備され、木曽路も宿場町として大いに発展しました。
木曽路周辺の宿場町であった場所は今もその面影を色濃く残す部分が多く、まるでタイムスリップしたかのような感覚が味わえる人気の観光地となっています。
木曽の定番観光スポット
ここでは、長野県木曽郡周辺にある宿場町や、絶景スポット、その他定番観光スポットについてご紹介していきたいと思います。
妻籠宿
中山道の42番目の宿場町。
全国に先駆けて町並みの保存・保全運動が起こった町で、現在も人々が江戸時代の建物に暮らしながら、その景観を守っています。
石が置かれた板葺屋根が特徴的な家屋が建ち並び、山の自然に溶け込むような佇まいは非日常的でありながらどこか懐かしさすら感じます。
重要文化財に指定されている「脇本陣奥谷」は島崎藤村の初恋の相手の嫁ぎ先としても知られており、土蔵は民俗資料館になっています。
福島宿
中山道37番目の宿場町。
戦国時代にはこのあたりを治めていた木曽氏の城下町として、江戸時代には木曽代官を務めていた山村氏の陣屋町として栄えました。
かつて江戸方の入口にあった「福島関所」は、箱根、碓氷、新居に並ぶ四代関所のひとつで、現在は国の史跡特別天然記念物に指定され資料館になっています。
山村氏の代官屋敷も残されているほか、古民家を改装したレストランも人気です。
福沢桃介記念館
「電力王」として歴史に名を残した福沢桃介。
大同電力(現在の関西電力)の社長であった福沢が読書発電所の建設資材を運搬するために架けた全長247メートル、幅2.7メートルの「桃介橋」は、木造のつり橋としては日本有数の規模を誇ります。
南木曽にある彼の別荘は大正モダンの雰囲気を感じる、西洋風の白を基調としたモルタル造りで、現在は記念館として遺品や写真などが展示されています。
柿其渓谷
巨石をくり抜くように流れ込む力強い滝が見られる柿其(かきぞれ)渓谷。
迫力満点の「牛ヶ滝」やエメラルドグリーンの「黒淵」など、圧倒されるような自然を堪能できます。
自然歩道を通ってトレッキングを楽しむのはもちろん、渓流釣りも楽しむことができます。
寝覚めの床
木曽川の流れによって浸食された花崗岩が独特な光景を造り出している寝覚めの床。
浦島太郎伝説と関わりの深い場所で、竜宮城から帰った浦島太郎がここに暮らしていたと伝わっています。
持ち帰った秘宝を開けてしまいおじいさんになってしまった浦島太郎は、弁天像を残して姿を消してしまいました。
その残された弁天像を祀る「臨川寺」を通るルートのほか、3つの遊歩道が設置されており、自然を楽しみながら散策できます。
カヌーツアー(おんたけ湖・自然湖)
春から秋にかけてカヌーツアーが行われているおんたけ湖と自然湖。
おんたけ湖は愛知用水の水源として造られたダム湖で、自然湖は長野西部地震により土石流が流れ込んで自然に出来た湖です。
特に自然湖は、緑がかった水面に立ち枯れの木々が映え、まるで西洋画や絵本のような幻想的な風景が美しいことで知られています。
義仲館
源平合戦において大活躍した木曽義仲と、彼とともに戦った女傑・巴御前。
資料館としてただ歴史を紹介しているだけでなく、「義仲と巴からの手紙」をコンセプトにさまざまな工夫が凝らされた展示内容になっています。
体験型アート、絵画、彫刻、映像など、さまざまな角度からふたりの歩みについて学ぶことができる、幅広い世代で楽しむことができる施設です。
木曽馬の里
御岳山の麓に広がる、馬との触れ合いを楽しめる施設。
開田高原に位置し、敷地内には50ヘクタールにもわたって白く可憐なソバの花が一面に咲いています。
乗馬体験、ふれあい、餌やりなどが楽しめるほか、そば打ち体験もできるそうです。
御岳山をバックに、広々とした高原とそこにのびのびと暮らす馬たちの牧歌的な光景が楽しめます。
まとめ
木曽の定番観光スポットについてご紹介しました。
ノスタルジックな雰囲気漂う宿場町と豊かな自然を楽しめる木曽。
江戸時代の町並みが残る歴史を感じる街道沿いのまちと自然の力強さに圧倒されながらも、どこか懐かしさを感じるような地域です。
ぜひ木曽を訪れて歴史情緒あふれるまち並みと迫力満点の自然を堪能してみてください。