巨大な鎌倉のシンボル!鎌倉大仏(高徳院)の歴史と見どころ

巨大な鎌倉のシンボル 鎌倉大仏(高徳院)の歴史と見どころ

鎌倉観光の目玉ともいえる高徳院の鎌倉大仏。
その巨大で迫力ある佇まいに思わず圧倒されてしまいます。

奈良県の東大寺の大仏には及ばないものの、長い歴史と圧倒的な大きさを誇る鎌倉のシンボルです。
仏像としては鎌倉で唯一国宝に選ばれています。

創建から700年以上の長きにわたって鎌倉のまちを見守ってきた大仏様ですが、実は謎に包まれた存在でもあることはご存知でしょうか。

本記事では、鎌倉大仏の歴史や見どころについて解説していきたいと思います。

鎌倉大仏へのアクセス

まずは、鎌倉大仏へのアクセスについて見ていきましょう。

鎌倉大仏の最寄り駅は、江ノ島電鉄、通称江ノ電の長谷駅です。
JR横須賀線からアクセスする場合は鎌倉駅で、JR東海道線や小田急線でアクセスする場合は藤沢駅で、それぞれ江ノ島電鉄に乗り換えます。
長谷駅から鎌倉大仏までは徒歩7分ほど。

鎌倉駅からバスを利用する場合は、江ノ島電鉄バス、または京浜急行バスの「大仏前」で下車します。

鎌倉大仏は鎌倉のほかの観光地とも近く、アクセスも便利なので、鎌倉を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。

拝観は17時まで、大仏の胎内拝観は16時30分までなので、時間に余裕をもって予定を組んでおくと良いですね。

謎多き鎌倉大仏と北条氏

では、鎌倉大仏の歴史について見ていきましょう。

鎌倉大仏には実は謎が多く、詳細な成り立ちはわかっていません。

鎌倉幕府の正式な歴史書であり、得宗北条氏が記録させた「吾妻鏡」には、5代執権・北条時頼の時代に造立事業が開始されたとの記録があります。
浄光という僧侶の勧進した浄財によって造立され、事業開始から5年ほどで開眼供養が行われたとされています。

実は、このときの大仏様は木造で、現在のように屋外に造られたわけではなく、東大寺の大仏様のように堂宇とともに造られたものでした。
この10年ほど後に金銅製の大仏様の造立が開始されたとの記録があり、これが現存する鎌倉大仏であるとされています。

木造の大仏様が何らかの原因により失われたため銅製のものが造られたとも、木造の大仏様は銅製の大仏様の原型であったともされており、作者も含めまだまだ謎に包まれた部分が多い大仏様です。

大仏造立に鎌倉幕府がどのようなかたちで関わっていたのかもあまりわかっていませんが、幕府のお膝元でこれだけの大事業が行われたということを踏まえると、何らかの形で北条氏も加わっていたのではないかと考えられます。

鎌倉大仏の再興

その後大風(おおかぜ。暴風のこと)や大地震により堂宇は倒壊し、現在のような露像になってしまいました。

鎌倉大仏の復興が進んだのは江戸時代に入ってから。
浅草の商人野島新左衛門の喜捨を得た祐天という高僧が主導して、大仏の修復に乗り出します。

祐天は、「清浄泉寺高徳院」と称する念仏専修の寺院を再興し、浄土宗関東十八檀林の筆頭であった光明寺の「奥之院」に位置付けました。
祐天は増上寺という江戸にある浄土宗の僧侶であったこともあって、高徳院は今も浄土宗のお寺になっています。

雨風にさらされながらも700年以上鎌倉の地に坐していた鎌倉大仏。
明治に入ってからも度々修復が行われ、現在に至ります。

高徳院の見どころ

ではさいごに、鎌倉大仏を有する高徳院全体の見どころについてご紹介していきたいと思います。

仁王門

内部に一対の仁王像が安置された山門。
18世紀初頭に仁王像とともにほかの場所から移築されたものであると伝えられており、「大異山」の扁額が掲げられています。

鎌倉大仏

今回メインでご紹介した鎌倉のシンボル。

外からその巨大なお姿を拝むだけでなく、胎内を拝観することもできます。
国宝にもなっている歴史ある仏像の内部に入るという経験はなかなかほかでは得られないものですので、ぜひ胎内拝観も体験してみてください・

観月堂

15世紀半ばの朝鮮半島の王宮内に築かれたと伝わる建物。
大正時代にこの建物を所有していた「山一合資会社」(後の「山一證券」)の社長・杉野喜精が東京にある私邸から移築・寄贈しました。

建物内部には江戸時代後期に作られたとされる観音菩薩立像が安置されています。

藁草履

大仏様の右側にある回廊内の壁に掛っている巨大な藁草履。
長さ1.8メートル、幅0.9メートルで、重量は45キログラムにもなります。

常陸太田市松栄町(旧郡戸村)に活動拠点を置く松栄(まつざか)子供会によって奉納されたもので、「大仏様に日本中を行脚し、万民を幸せにしていただきたい」という子どもたちの願いが込められています。
現在も3年に一度制作し、寄進しているそうです。

まとめ

鎌倉大仏の歴史や見どころについてご紹介しました。

その歴史には謎に包まれた部分も多く、どことなくミステリアスな大仏様ですが、700年もの間鎌倉のまちを見守ってきた威容には圧倒されます。

周辺のほかの観光スポットからのアクセスも良いので、ぜひ鎌倉観光の際には訪れてみてください。

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